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天台宗 てんだいしゅう

ひとことで解説すると

インドの竜樹に始まり、北斉の慧文・慧思を経て隋の智顗により大成された大乗仏教の一宗派。

大事なポイント

  • 華経を所依とし、止観の実践に基づき、中道・実相の世界を説く。
  • 日本へは奈良時代に唐の僧鑑真が初めて伝えたが定着せず、平安初期に入唐した最澄が比叡山に寺院を建て宣教して以後、大いに広まり、次第に密教色を深めていった。
  • 天台法華宗は南都仏教とくに法相宗から非難を受け、一との一乗三乗の論争となった。最澄は人間の能力に応じて差別的教えがあるという三乗教に対して、法華円教こそ差別を超越した一乗の真実の教えと論難した。この論争は徳一の突然の沈黙により決着がつかないまま終了したが、最澄の思想はこの論争でもって固まったと評価されている。
  • 最澄自身が法華経を基盤とした戒律や禅、念仏、そして密教の融合による総合仏教としての教義確立を目指していた。神仏習合である。円・円珍などの弟子たちは最澄自身の意志を引き継ぎ密教を学び直して、最澄の悲願である天台教学を中心にした総合仏教の確立に貢献した。
  • 「日本人には受け入れ難いものがある。儒教における礼、仏教における戒律である」という言葉を上山春平氏が書いている。最澄は従来あった250もの戒律を梵明経に示す大乗戒(十重四十八軽戒)だけにした。意味不明な戒律を全て削除したのである。大胆な改革であった。こういう発想は空海にはない。それがふたりが袂を分かつ原因のひとつにもなった。
  • ひとつ不思議な現象がある。鎌倉時代に多くの宗派が誕生し信仰を集めた(鎌倉仏教)。浄土宗(法然)、浄土真宗(親鸞)、時宗(一遍)、日蓮宗(日蓮)、臨済宗(栄西)、曹洞宗(道)。これらは「全て」その開祖が天台宗で学んだ人々であるという点である。南都六宗や真言宗から派生宗派は、一般に受け入れられていない。仏教界の謎である。

「天台宗」 をマンガで解説

千日回峰行って凄まじすぎるし!

菅原

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