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パラリンピックもたけなわだったある日。ただしもパラリンピックに夢中なようです。しかし、パラリンピックを見ることで勘違してはいけない大事なことが…。 ただしの勘違い、とは何でしょうか?感動ポルノについてご紹介いたします。
障害者を一緒くたにする感動ポルノとは?
感動の押し付け?ただしが感動ポルノを知るようです。 感動ポルノやパラリンピック,バリバラを交えながらわかりやすく解説
2016/10/03
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サートール-!
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なんだよ。夏から秋にかけての季節だが全然爽やかでない声だな。
ゴキブリの鳴き声の方まだ爽やかだな。
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ゴキブリって鳴くんだし…?
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「キーキー」とか「キュイキュイ」とか羽根をこすり合わせて鳴くぞ…。
耳がいい人が言うにはゴキブリホイホイにかかったゴキブリが一週間生きている間ずっとそんな音がしていたらしいぞ。
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想像したくないし…。
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まぁ、鳴く原理的にはゴキブリも鈴虫も同じなんだな…。
都心のアパートの三階に住んでたとき、妙にコオロギの音が綺麗だな思っていたらコオロギがカレンダーの裏から出てきたことがある。あれはある意味ゴキブリが出てくるより怖かったぞ。
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…ゾッとするし。 それでだし、テレビを貸してほしいし!
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んー、まぁ、テレビになるモニターがあるから貸してやってもいいんだが、何を見たいんだ?
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パラリンピックだし!
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ほう、ちょうどパラリンピックも後半戦だな。
今回のパラリンピックはこれまでにないほど注目されているし、日本人選手がメダルラッシュで盛り上がっているな。
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そうなんだし!僕も「パラリンピックなんて大したことないだろう」と思ってたんだし。
でも、中継を見てみたらすごい迫力でかっこよかったし!
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パラリンピックは「障害者だけどスポーツを楽しみたい」ってレベルじゃないからな。
「障害があるけど世界のてっぺん取ったる!」ってバイタリティがないとできたもんじゃない。
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YouTubeで見たリオパラリンピックのイメージビデオもすごかったし!
障害があるとかないとか関係なくかっこよかったし!
障害者というか「超人」たちなんだし!
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リオパラリンピックの公式PVはこれだな。
We're The Superhumans | Rio Paralympics 2016 Trailer
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NHKもオリジナルPVを作っているがこちらも非常に良いものだ、
リオパラリンピック オリジナル動画「限界を、更新せよ。」#1
リオパラリンピック オリジナル動画「限界を、更新せよ。」#2
リオパラリンピック オリジナル動画「限界を、更新せよ。」#3
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めちゃめちゃかっけえーし
どれもこれもすごいんだし!
障害者なのにこんなことができるなんてすごいし!
ボクもなにかスポーツをするんだし!
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うーん、ちょっとその言い方は違和感があるかな?
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どうしたし?
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いや、お前に他意はないんだろうが、「障害者なのにこんなことができる」という言い方は障害者によってはムッとするかもな。
「感動ポルノ」だと捉えられるおそれがある。
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感動ポルノ?初耳だし?泣きゲーのことかし?
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今の時代、泣きゲーという単語が通じるかわからんのだが…。
感動ポルノという言葉を提唱したステラ・ヤングは「健常者が良い気分になれるように障害者を消費する行為」だという。
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どういうことなのかよくわからないし。障害者が感動させることはエロい行為なんだし?
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まず、前提として、ポルノは「人をモノ扱いする」ものであるという批判があるんだ。
エロかどうか、というより、「他人をモノ扱いして気持ちよくなる」という行為をさしての「ポルノ」ということだな。
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障害者をモノ扱いして気持ちよくなる…。そんなことしている人がいるんだし?
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「手がない女の子が口にペンをくわえて絵を描く姿、カーボンファイバーの義肢で走る子ども、こうした姿を見たとき、みなさんは『自分は人生は最悪だけど、下には下がいる。彼らよりはマシ』だと思うでしょう。私たちはこれを“感動ポルノ”と名付けました」
ステラヤングによればそういうことらしい
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頑張る障害者が出てくる番組は沢山あるし...
僕は感動もするし...
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この言葉が有名になったきっかけがNHK Eテレのバリバラって番組だな
NHKバリバラのある回で「障害者を描くのに感動は必須か?」「チャリティー以外の番組に障害者が出演する方法は?」などのテーマで放映されたんだ。
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バリバラって障害者のための情報バラエティ番組と聞いたことあるし!
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出演者の大半が障害者だし、実はその回が24時間テレビの裏番組だったりしたからな、結構ネットでも話題になったんだ。
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それ、喧嘩売ってるんじゃないし!?
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まあ疑問は投げかけているな。その中で、キーワードになったのが「感動ポルノ」だった。
以前、24時間テレビに出演していた女性を取材していたんだが、徹底して「感動するところだけ」使われたと明らかにしていた。
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感動するところだけ使われた、というのはどういうことかし?
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そういうところだな。「彼氏とイチャイチャしてます」とか「胃ろうは御飯作ったりする手間がなくていいです」とか「特に支えになった人はいません」というところは使われなかったらしい。
- 胃ろう
- お腹に穴をあけて胃に直接、食物や水分や医薬品を入れるための処置
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障害者っぽくないみたいなレッテル張りの問題を主張してるし?
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いや、そういうことではないらしいんだ。
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難しいし。。。
24時間テレビも「愛は地球を救う」だし。
募金もしてるんだし...
チャリティもやってるんし...
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そうだよな、こればっかりは考えつづけるしかなさそうだな....
そうだ。ステラ・ヤングは子供の頃、地区の偉い人が「あなたを達成賞にノミネートしたい」と言ってきたそうだ。
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やったじゃないかし。 賞ゲットだし!
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それに対して親は「なにを達成したんですか?」と聞き返した。
彼女はその体験から「障害者は常に頑張っている人・感動を与える人」と思われることに違和感をいだき、感動ポルノという言葉を創りだした。
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なるほどだしー。
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というか、「障害者はがんばなればいけない」というプレッシャーを障害者に与えることになるから良くない、という話でもあるらしいな。
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でも、パラリンピックも「頑張ってる障害者」の競技を見て感動してるし?
パラリンピックそのものも批判されるんだし?
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パラリンピックの場合は、その人個人が成し遂げた偉業を表彰するものだろう、そうい意味では感動ポルノに当たらないんじゃないかな。
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結局、「障害者という理由で褒められる筋合いはない」ということだし!
そろそろパラリンピックの中継が始まるからテレビを貸すし!
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お、もうこんな時間か。俺も一緒に見るぞ。ビールはいるか?
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もちろんだし!夏の終わりをパラリンピックで楽しみ倒すし!