第2話

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金融政策をソシャゲで教えてくれし?ただしがアベノミクスのこれまでを振り返るようです。 第2話

矢ってなんだし? アベノミクスや金融政策,構造改革を交えながらわかりやすく解説

2016/04/07

メトロ

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  • さて、前回はアベノミクスが始まる前の状況だったわけだが、この当時の経済状態のおさらいをしておこう。

  • ・1990年代初頭のバブル崩壊から20年に渡るデフレによる経済停滞
    ・株価の低迷(日経平均株価8000円〜9000円)
    ・円高による製造業の不振

    うん。素直に言って、最悪だな。

    政権交代前の自民党もひどいが、結局民主党政権では経済状況は一段と悪化した。

    そして、野田内閣解散した結果、2012年の第46回衆議院議員総選挙で自民党・公明党が圧勝。第二次安倍内閣が立ち上がったわけだ。

  • そもそも、アベノミクスってなんなんだし?

  • それはこれから説明するんだが、アベノミクスという言葉は第一次安倍内閣(2006年9月26日~2007年8月27日)当時にはもう出来ていたんだ。第一次安倍内閣におけるアベノミクスは小泉政権の構造改革の継承の意味合いが強いものだったんだ。

  • そもそも構造改革ってなんだったんだし?

  • 本来の意味はかなり過激で、社会の問題を「社会構造そのものを組み替える」という政治用語だったんだな。

    まぁ、ここで言うところの構造改革は小泉首相の経済政策のスローガンなんだが、郵政改革を始めとして、公共事業を民間に委ねられるものは委ねる、いわゆる「官から民へ」という政策だ。 つまり、「これまでは大きな政府だったから小さな政府を目指しましょう」という意味での「構造改革」だったんだな

  • じゃ、もともともアベノミクスは「小さい政府」を目指すものだったのかし?

  • そうだ、財政支出を削減し公共投資を削減規制緩和による公共サービスの民営化をより一層すすめるものだった。

  • しかし、第二次安倍内閣のアベノミクスはそれと完全に立場が異なる。 まず、アベノミクスの「3本の矢」を上げてみると

    ・第1の矢:大胆な金融政策
    ・第2の矢:機動的な財政政策
    ・第3の矢:民間投資を喚起する成長戦略

    となっている。

  • 全然わからないし… どの辺の立場が違うのかもわからないし…

  • 立場が全然違うのは「第二の矢:機動的な財政政策」なんだが、いきなりこれに触れると順番がわからなくなる。

  • 順番ということは、この1,2,3という矢の順番に意味があるのかし?

    あと、「3本の矢」って毛利家のアレかし?

  • お前にしてはするどいな。そのとおりだ。

    矢の順番も大事だし、「矢が3本集まって折れにくい」という毛利元就の三子教訓状ももじっている。かなり絶妙なネーミングだろ。

  • そもそも、金融政策財政政策の違いがわからないから順番を入れ替てもバレないのかバレるのかがわからないんだし…

  • 政府が経済に対して行う政策をまとめて「経済政策」という。その経済政策には大きく分けて「金融政策」と「財政政策」がある、ということは抑えておけ。

    すごく大雑把にいうと

    経済政策金融政策財政政策+α

    ということになる。

  • じゃ、金融政策と財政政策って何が違うんだし?

  • 金融政策は中央銀行、日本では日本銀行が利子率を変更することでお金(日本円)の価値をコントロールし、経済を調整することだ。

  • 金融政策って、ソシャゲでレアカードの倍率を設定するようなものかし?あまりレアカードを出しすぎても、レア率を高くしすぎても顧客は離れていくんだし!

  • お、かなりいい線ついてるぞ。

  • へへんだし…

  • それに対して、財政政策は公共事業の量や増税・減税によって、日本の需要の拡大や制御を図る政策だな。

  • ソシャゲでいうところのゲーム性とか世界感とかそのへんになるのかし?

  • どんなにレアカードの出現率が適切に設定されていても、ゲームそのものが面白くなかったらゲームとしては売れないだろ、という意味では近いかもしれないな。

  • じゃ、第1の矢は「ゲームをするためのカードをばらまく政策」ってことなのかし?

  • よし、本格的にアベノミクスの解説に入っていくか。

    「第1の矢:大胆な金融政策」についてだが、日本はずっとデフレ不況だった。

    デフレっていうのは、モノの値段が下がっていくことだな。

  • モノの値段が下がるっていいことなんじゃないかし?誰でも安いものを買いたいし?

  • そうだなぁ、でも、ソシャゲで言えば、カード全体に対してレアカードが出過ぎるとどうなる?

  • レアカードが出すぎると、レアカードの意味がどんどん無くなっていくし? ヘタしたらゲームバランスが崩壊するし!

  • 社会全体から見たら、まさに日本の経済はゲームバランスが崩壊している状態だ。 モノ=レアカードの数がだぶついて、その結果、モノの価値が下がっているんだ。

  • じゃ、レアカードの出現率を減らせばいいんじゃないかし?

  • そうだな、そのためにはレアカードの率を変えたり、もっと出回る一般カードを増やせばいい。そうすればレアカードの価値は復活するだろ。そして、一般カードを増やすにはユーザーがどんどんゲームに課金してもらわないと困るわけだろ。

  • じゃ、1回あたりのカードを引く料金を減らしてレアカード出現率を下げればよいのかし?

  • 金融政策というのは超大雑把に言うと2つしかない。「利子を上げる」「利子を下げる」だ。

    カードガチャ1回分の値段を上げるか下げるかにも似てるかもしれんな。

    ゲーム全体にカードそのものが出回り過ぎている時にはガチャの値段を上げて、カードが不足している時には値段を下げれば良い。

  • 利子っていうと借金の時のアレかお…怖い言葉だお…肝臓取られるんだお…

  • 肝臓取られるのは都市伝説だろ……

    ところが、今の日本は利子がほぼ0なのに、誰も金を借りてくれない状態だ。 ガチャがほぼ0円なのに誰も引いてくれないようなもんだな。

  • どうしてだし?ただしならどんどん借りて遊ぶんだし!カードも引きまくって遊ぶし!

  • 持てるカードの量に限度があるからなんだな… ゲームでカードを消費しないと新しいカードが入らないのに、皆ゲームで遊ばない。

    そうするとカードを誰もひかないだろ。

  • ゲームそのものが活性化してない状態なのかし… じゃ、アベノミクスはその状態をどうやって変えるんだし?

  • 「ゲームバランス変えて今後ゲームを面白くするからカードを引いて!カードの数はいくらでも準備するから!」というようなもんだな。

  • ゲームを良くする、というのが財政政策で、カードをいくらでも準備する、というのが金融政策なのかし?

  • まぁ、そういうことかな。

    安倍内閣は2013年1月22日に日銀と共同声明宣言で「2%のインフレターゲットを設定する」と発表した。

    インフレ…すなわち、モノの価値を上げることだ。「だから、今お金を借りないと損だぞ!」ということだな。

  • カードゲームで例えるとどういうことだし?

  • 例えが難しいところだが、「今後、レアカードが出る確率が低くなるから(=レアカードの価値が上がる)、今のうちにカードをバンバン引いちゃってね!」ってところだろうか…しかも、どのくらいの割合で減らすか公表してる状態。

  • なるほどだし! そうすればどんどんカードを引いていく人が増えるし!

  • そして、どんどんカードを引く奴が出てこればよいのだが、ゲームそのものが崩壊していたらゲームにならないだろ?

  • そこで、次はゲームそのものの活性化だし。

  • そう、それが「機動的な財政政策」になる。これについては次回だ。

  • どんなふうに活性化したらいいんだし?

  • まぁ、それはお楽しみ、ということで次回までに考えてみようか。

  • つづく

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