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蝶のように舞い、蜂のように刺すし!モハメドアリってどんな人? 第1話

猪木・アリ戦ってこんなゴタゴタしてたし?? モハメド・アリやカシアス・クレイ,ボクシングを交えながらわかりやすく解説

2016/06/06

中本二郎

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モハメド・アリ カシアス・クレイ ボクシング スポーツ ウィレム・ルスカ アリ・ボンバイエ ロペス アントニオ猪木

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  • 惜しくも亡くなった、伝説のボクサー、モハメド・アリ。その生涯について、まずは猪木・アリ戦を振り返ることになりそうな二人です。

  • ……で、すべてノックアウトってわけだし。

  • なるほどな。

  • わかってもらえたしー? 僕の武勇伝のすごさが。

  • まぁ、真偽のほどは審議の青ランプだが。

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  • 僕の必殺、ストレート、アッパーのワンツーが相手のガラスのアゴを打ち砕いたしー!

  • …へえ、たいしたもんだな。

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  • 僕のかっこいいところを見せたかったしー! 僕をボクシング通と知らずに近寄った時点でアイツの負けだったし。

  • …ボクシング通のお前に聞くけど、最近残念なビッグニュースがあったよな。

  • ああ、亀田が急性アル中で搬送されたし。

  • カシアス・クレイ?

    …あぁ、知ってるし。強い人だし。

  • お前知らないだろ。 ボクシング通が聞いてあきれるぞ…。

    別名モハメド・アリだよ。

  • あーー! 最初からそう言ってほしいし!!

  • モハメド・アリについてはなにを知ってるんだ?

ふむふむ
  • すっごい強いボクサーだし!!

  • …何も知らないんだな。

    アリといえば、日本人からすれば猪木・アリ戦がなじみ深い。

  • そうだし、そうだし。 このペリカン野郎!とか煽ってたし。

  • 1976年に日本武道館で行われたこの試合は、プロレス界とボクシング界のエースが激突するということで、世界中の注目を集めた。

  • あれはどういう経緯で実現したし?

  • 1975年当時のWBA・WBC統一世界ヘビー級チャンピオンだったアリが、日本初のスポーツ界出身議員で日本レスリング協会会長の八田一郎に対し、「100万ドルの賞金を用意するが、東洋人で俺に挑戦する者はいないか?」と持ちかけたんだ。

  • すごいザックリだし。

  • アリは「拳でも口でも戦う男」として有名だったからな。

    それに対して、猪が呼応した。100万ドルに900万ドル足して、1000万ドルの賞金を出す。ルールはベアナックルの殴り合い。日時、場所は任せる。と挑戦状を送った。

    当時のレートで30億円くらいだ。

  • 30億円! 30円置くのと違うし!

  • これに対して、アリも反応した。 試合前に「猪木なんてレスラーは名前すら知らなかったが相手になる。レスリングで勝負してやる」

    と。これで、マスコミもいよいよこれは本物だと気づいて、メディアでも報道が始まった。

  • 盛り上がるしー! 殴り合いじゃなくてレスリングって猪木有利じゃないかし!

  • だが、アリのマネージャー陣が発言を撤回して白紙にしてしまった。

  • …やっぱりそうなるし…。

  • でもここで食い下がる猪木じゃなかった。

    ヨーロッパのマスコミに対してもアリ戦のアピール記事を送りつけて、外堀を埋めていった。

  • さすが猪木だし。

  • それに対して、1972年ミュンヘンオリンピック柔道男子無差別級、重量級金メダリストのオランダ人、ウィレム・ルスカが「アリと戦う前に俺と戦え」と猪木に挑戦状を送りつけた。

  • ドラゴンボールのような展開だし!

わかる
  • 1976年に猪木・ルスカ戦が実現し、ドロップキックからのバックドロップ3連発で猪木がTKO勝利したんだ。

  • 猪木! 金メダリストより強いし!

  • ここまでくると、アリ陣営も無視できなくなってきた。 ニューヨーク、ロサンゼルスで猪木と極秘会談をし、15ラウンド制のルール、ギャラ問題など進展していった。

  • ギャラ高そうだし…。 でも1000万ドルて言っちゃってるし?

  • そこは猪木もかなり盛ってしまったからな…。 アリ側は当然、1000万ドルを譲らない。猪木側は600万ドルを主張。

  • …アリも最初は100万ドルって言ってたのに…。どっちもどっちだし。

  • 結果、600万以上なら、ということで610万ドルで話がついた。

  • ギリギリの交渉だし…。

  • その調印式でのやりとりは、いまだに伝説となってる。

  • 「まるでペリカンのクチバシだ。お前のそのクチバシを粉々に砕いてやる」

    注:アリです。

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  • 「私のアゴは確かにペリカンのように長いが〜、鉄のように鍛え上げられている。」

    注:猪木です。

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  • はっはっは、ケッサクだし! 大金をかけて戦う人の会話じゃないし!

  • 「日本語をひとつ教えてあげよう。アリとは日本で虫けらを指す言葉だ」

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  • 「ペリカン野郎め。今すぐ叩きのめしてやるぞ」

  • こんな感じで、伝説の一戦に向けて機運は盛り上がっていった。

  • 猪木、そんなにお金あったのかし?

  • いろいろなところから借りて支払う予定だったようだ。 テレビ朝日の前身であるNET、東京スポーツなどなど。

  • なるほどだし。 マスコミもこの世紀の一戦に乗ったんだし。

  • アリも、このプロモーションの一環としてアメリカAWAでプロレス参戦したりと、意外とプロレスについてはよくわかっていたようだ。

  • なんだ、そうだったのかし。

  • 当時のレフェリー兼世話役のミスター高橋によれば、アリは人格者だったが、取り巻きたちにいろいろ問題があったようだな。

    そして1976年、アリが来日。

  • 猪木の汚い顔は見たくない!

    俺は世界一有名な男。猪木は俺と戦ったおかげで有名になる男。

  • アリにプレゼントがある。

    ウチの会社の宣伝マンとして雇いたい。

  • なんだしこのコントは…。 猪木がアリに松葉杖をプレゼントしてるし。

  • このあたりから、アリ側もかなり焦り始めた。 もっとプロレス寄りなショー試合を考えていたようだが、猪木側がリアルファイトを伝えると、驚いてルールの変更を次々に要求し始める。

  • まだまだ大変なんだし…。

  • 猪木側も、ここまで来て引き下がるわけにはいかない。 アリに勝つ、よりもアリと試合をする、ということに重点が置かれ、結果、ほとんどのプロレス技が封じられる、かなり不利なルールとなってしまった。

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  • なるほどだし…。

  • 結果、試合は15ラウンドのほとんどを、猪木が寝たままキックで牽制する、という一般ファンから見たら世紀の凡戦と呼ばれる試合になってしまった。

  • これは仕方ないし…。 でも会場にいたらブーイングしてしまってたし。

  • 結果は引き分けとなった。でも、猪木のアリキックでアリの太ももは激しく腫れ上がって、血栓症を患いそれが引退を早めたとも言われている。

  • 本当にガチンコな試合だったんだし…。

  • これをきっかけに、新日本プロレスはヨーロッパ各国でテレビ放送され、パキスタン遠征やドイツ遠征をするようになった。

    しかし世紀の一戦のギャラについてはアリ側の強引なルール変更のせいだと裁判になり、結果、和解して180万ドルしか支払われていない。

  • ゴタゴタしすぎだし!

  • それでも、この一件を通じて、猪木をアリの間には友情が芽生える。

    なにより象徴的なのが、アリが猪木を認めて、自分のテーマ曲の「アリ・ボンバイエ」を猪木にプレゼントしたことだ。

  • ええっ! あれってアリのテーマ曲だったんだし??

  • 異種格闘技戦で世紀の凡戦と言われ無様を晒しながらも勝ちに固執したプロレスラーの猪木に対し、お前、やるじゃねえかと認めた証として、アリが使っていいよとあげたわけだ。

  • ふむー、知らなかったし。 仲良くなってよかったし。

  • 知らなかったならしょうがないが、こないだプロ野球でも、横浜ベイスターズのロペスにヒーローインタビューをした日テレの女子アナが、「今年からアントニオ猪木さんの入場テーマをテーマソングにしたんですよね!」と無神経にも聞いたんだ。

    これは、もちろん間違いで、アリのテーマソングなのだ。 このテーマ曲にはもっと深い意味が含まれてるんだ。

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  • どういうことだし…?

  • つづく!

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