第5話

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ナベツネさん、ついに大臣を生み出す!ナベツネこと渡辺恒雄さんのスゴイ歴史を学ぶし 第5話

ナベツネさん、ついに大臣を生み出す! 渡邉恒雄や岸信介,大野伴睦を交えながらわかりやすく解説

2016/04/19

中本二郎

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渡邉恒雄 岸信介 大野伴睦 人物 中曽根康弘 正力松太郎 日韓条約 児玉誉士夫 ナベツネ 讀賣新聞 讀賣グループ 読売巨人軍

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  • 御年90歳にして、いまだに話題を振りまきつづける、ナベツネこと渡邉恒雄氏。自由党の大物議員、大野伴睦に気に入られ番記者となり、政界に影響力を持ち始めたナベツネさん。そのナベツネさんが、昭和の大宰相、中曽根康弘に出会う…!

  • 知れば知るほど、ナベツネさんのイメージが変わってきたし。 なんだか親しみすら沸いてきてるし。

  • どんな人だって、知ることで、これまで持っていたイメージとは変わるもんだよ。人に限らないけどな。

  • ええと、大物議員に気に入られてどんどんナベツネさんが政界を左右するようになってきてるんだし?

  • そう。

    その動きを見た、読売新聞社主であり、代議士でもあった正力松太郎が直々に、正力シンパの中曽根康弘と毎日連絡をとって総裁選の情報を集めるように指示した。

  • キケンな組み合わせな感じだし。 腐女子のみなさんがほっとかない感じだし。

  • 気持ち悪いこと言うな…。 もともと、当時41歳でキザなイメージのあった中曽根さんを敬遠していたナベツネさんだったが、清貧な人柄を知るにつれだんだん惹かれていく。

  • ああ、熱血記者のナベツネさんとクールな中曽根さん、次第に惹かれあう二人。ますますBL

  • …だからやめろって。

    当時、中曽根さんは初入閣を狙っていたが、所属派閥の長、河野一郎氏は首相の岸さん、いまの首相の安倍さんのおじいさんだな。と仲が悪く、このままでは入閣は難しかった。

  • ふむふむ…。 そんな仲がいい悪いで政治が動くってなんだかなーって感じだし。

  • 当時は今とは比べ物にならないほど我の強い人々が跋扈する政界だったからな。 そして、岸首相の次の権力者、副総裁が大野伴睦さんだったわけだ。

ふむふむ
  • ナベツネさんがキャスティングボードを握っちゃってるし!

  • まさにそうだ。 しかも、中曽根さんは、当時の百万円収賄事件について大野さんを追及したことがあり、いまだに大野さんは根に持っていた。

  • ああ…。 なんかもうクラスの女子のグループ同士みたいだし…。

  • そこで、手打ちを図ろうと、ナベツネさんのはからいで大野、中曽根、渡辺の三人で料亭で手打ち式をやることに。

  • いち新聞記者のやることじゃないし!

  • 部屋に入るなり、大野さんは怒鳴りつける。 「造船疑獄のときの恨みは忘れてないぞ!」と。

  • ああ…。 中曽根さんもうダメだし。それでハゲちゃったんだし。

  • その時期はまだハゲてねーよ。

    そこですかさずナベツネさんが、「副総裁、あなたは竹を割った性格ですよね。野党時代の発言を恨んでいま返そうというのは副総裁らしくない」と口をはさんだ。

  • …そうしたら…?

  • 大野さんは「うん、それもそうだ。ところで中曽根君、きみは総裁の相をしているな」 と、コロっと態度が変わった。

へー
  • えっ…? 魔法でも使ったのかし…?

  • そこでナベツネさんが真正面から頼み込み、あっさりと入閣が認められた。

  • なんだしそれ…。 そんなじゃんけんみたいので大臣が決まってたのかし…。

  • 大物政治家だって、しょせんは人間ということだな。

    むしろ今のほうが様々な利権や慣習に動かされているが、当時のほうが人間力が物を言った時代だったんだな。なにせ、数年前まで頭の上から爆弾が降っていた時代だ。

  • なるほどだし…。 人間力トーナメントって感じだし。

  • まさにそうだな。 これによって中曽根さんは科学技術庁長官となり、ナベツネさんとの絆も深まる。

    天皇の署名入りの辞令書を見せてナベツネさんに深々と頭を下げたということだ。

  • あれだけ天皇を恨んでいたのに。ついに大臣を産んじゃったし。ナベツネさんの地位がどんどん上がってくるし。

  • 中曽根さん、ナベツネさん、氏家さん、そして後に政界のフィクサーになる産経新聞の福本邦雄氏とで、読書会を結成する。実質的には、中曽根さんを首相にするための政策研究会となる。

    福本氏も共産党からの転向だから、中曽根さんを支えた三人とも共産党だ。

  • 意外すぎるし…。 保守のシンボルみたいなオジサンだし。

  • ナベツネさんが欧米から持ち帰った、ケネディを描いた「大統領になる方法」という本が中曽根さんのバイブルとなる。さらに、そこでナベツネさん自身も「派閥」という本を上梓する。

  • 派閥のまっただ中にいながら本にしちゃうってすごいし。

  • さらに、高校時代からの共産党仲間を中曽根さんの秘書にして、ナベツネコネクションで中曽根さんをがっちりサポートする。 この時期に、中曽根さんとの料亭ミーティングに財界の大物も次々と呼んで、人脈を築いていった。

  • 中曽根さんにとって最強のブレーンだったんだし。

  • 福本氏は、産経社長の頼みと、ナベツネさんの後押しもあり、岸内閣官房長官、椎名悦三郎の秘書となる。

  • ナベツネフレンズが完全に政治を牛耳ってるじゃないかし!

  • そう。 しかし、その椎名さんは権力志向の中曽根さんには近寄るなと福本さんに言いつけ… ドロドロの派閥、権力の渦が生まれていく。

  • ナベツネさんの本領発揮という感じだし?

  • 首相の岸は、警察官職務執行法などで民衆の反発を受け、離反の危機にあった。大野さんの派閥も離れるかどうかという瀬戸際だったが、次の政権を大野さんに譲るから助けてほしいと懇願し、右翼の大物、児玉誉士夫らが同席して禅譲することを一筆、誓約書を書く。

  • えっ、総理大臣が決まったし! でも大野総理なんていたかし?

  • うむ、その後、岸の裏切りにあって、結局その次の総理は池田勇人になった。

  • 裏切られたのかし!

  • ナベツネさんは、その文書を児玉誉士夫宅にまで足を運んで、撮影していたにもかかわらず、だ。

  • ものすごい裏切りだし。

  • 大野さんは政治家としてはそこで燃え尽きてしまうわけだが、ナベツネさんへの恩義は忘れず、その後もナベツネさんをサポートしていった。

  • 最強の後ろ盾がついたんだしな。

  • そして時代は池田政権、戦後処理として日韓条約が懸案になっていた。 大野さんのバックアップを受けて、ナベツネさんが読売のソウル支局を動かしながら、思惑通りに動かしてゆく。

  • えっ、日本と韓国を取り持ったのもナベツネさんなのかし??

  • そうなるな。少なくとも重要なキーマンだった。

    というのも、岸は日韓条約に前向きだったが、大野ら党人事がそれを阻んでいた。裏切りの一件もあったし、「在日朝鮮人が戦勝国民みたいに威張って不法行為をしている」と発言し、韓国人青年に襲われて前歯を折ったこともあり、大野は大の韓国嫌いだったのだ。

  • ああ、また厄介だし…。

  • 韓国でも軍事クーデターが起こり、KCIAの局長である崔英沢という男が、駐日参事官として、日韓会談妥結のための工作を使命に送り込まれる。

  • …ゴクリ。 ナベツネさん出番のお膳立てが揃ってきてる感じだし。

  • 崔は、党人事に影響力を持っていた右翼の児玉誉士夫に相談する。 児玉とナベツネさんは、首相禅譲劇の一件から、持ちつ持たれつの関係にあったことから、児玉はナベツネさんを崔に紹介し、ナベツネさんも協力を買って出る…。

  • 東アジアの命運がナベツネさんにかかってるし!!

  • 続く!

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