第2話

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ナベツネこと渡辺恒雄さんのスゴイ歴史を学ぶし 第2話

ナベツネさんの意外な青春時代!! ナベツネや東京大学,共産党を交えながらわかりやすく解説

2016/03/13

中本二郎

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ナベツネ 東京大学 共産党 人物 天皇制 讀賣新聞 讀賣グループ 渡邉恒雄 読売巨人軍

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  • 御年90歳にして、いまだに話題を振りまきつづける、ナベツネこと渡邉恒雄氏。

    意外と知られていないその人物像とは? もはや大河ドラマ級のナベツネさんの人生。 高校時代、氏家青年との出会いから…。

  • あまりにもイメージとのギャップにクラクラしてるし。 一升瓶のエピソードが強烈すぎるし。 なにが巨人軍は紳士たれ、だし!

  • 異端児どうしの出会い。 ナベツネさんと氏家さんは、理科室からアルコールを盗んで割って飲んだり、ムーランルージュと呼ばれる劇場や、喫茶店などに入り浸る不良コンビとなった。

  • 高校生時代からの友達だったとは驚きだし…。なんかダウンタウンみたいな感じだし。 自由なものなんかダメ!って言う今のイメージと真逆だし…。

  • 高校入学から半年で、東条英機内閣は、学徒動員の猶予を廃止。二十歳になれば戦場へゆくことになる。頭のいい二人は当然、それがほぼ、死を意味することを知っていた。

  • ああ…。 ますます暴走しそうなんだし…。

  • うむ。じっさい、ここで大事件が起こる。

  • ゴクリ。 まさか一升瓶を…。

  • それはもう出てこないから忘れろ。 高校の創立祭の最終日、教室の展示品を燃やして火の周りを下駄履きで踊るという伝統行事。

  • そんなのも今の時代ないんだし…。 近隣から苦情がきて一発だし。

  • 最後の火が消えた瞬間、 「やれーーー!」とナベツネさんの号令が響く。

  • あ、溜めまくった一升瓶で教師を襲撃したんだし!

  • …襲撃は合ってるが、一升瓶じゃない。 生徒が一斉に校長、教頭、軍主義に染まった教師たちをボコボコにした。

  • すごいし。 清武の乱、ならぬナベツネの乱だし。

  • そして、「殴った者は全員名乗り出よ。それまで授業は中止する」となった。

  • まぁそうなるだろうし…。 ムチャクチャだし。

  • あと2,3年で戦争に行って死ぬ、という鬱屈した思いがナベツネさんと生徒たちを駆り立てたのだろう。

    前回出てきた級長はその反乱に加わってなかったが、寝ていたところにナベツネさんが現れ、「2組の級長は殴ってないのに名乗り出たぞ」と言って去っていった。

  • ふむふむ…。

  • そこで、ならば自分もと名乗りでた級長ふくめ6名だけが名乗り出たが、加わっていない級長が名乗りでたことで、次々に生徒が続き、四十数名にも及んだ。

    さすがにそれだけの大事件を起こしたとなると学校側も問題になるということで、実質上不問となったのだ。

  • へえー!! すごいし!!

  • 実際に、隣の組の級長が殴ってもないのに名乗りでたのかどうかはわからない。策士・ナベツネの誕生だ。

  • ただの反逆家じゃないんだし…。 だんだん今のナベツネさんに近づいてってる気がするし。

  • うむ。 そして戦況はさらに悪化し、授業は中断。

    ナベツネさんら生徒たちも特攻兵器の工場に狩り出される。 徴兵年齢も19歳に引き下げられ、いよいよあと一年… そこで、同級生の本や靴が盗まれる事件が起こる。

  • …また嫌な予感がするし。

  • 盗みを働いた優等生を、ボコボコに殴った。 彼は他にはやってないと言っていたが、ナベツネさんが殴り続けたことですべて白状した。

  • ナベツネさんもやっぱりドSなんだし。

  • 軍国主義的権力に対する怒りと、自分が認めないものへの怒りが彼の人格を形作っていった。エキセントリックな側面と、自己顕示欲が強かったと同級生は振り返る。

  • だんだんナベツネさんらしくなってきたし…。

  • うむ。 その後、東大文学部哲学科に入学したナベツネさんは、学徒出陣で徴兵されて、そこでも上官から暴行を受ける。

  • まぁ学生で戦争の末期だったし、南方の戦地まで飛ばされた水木さんよりはずっとマシだろうけど…。

    軍国主義によって人生や価値観を変えられ、哲学書を読み漁った点では同じだな。

  • それがなんであれだけ愛された水木先生と、これだけ嫌われてるナベツネに別れるんだし…。

  • それが人間というものの面白いところでもあるな。 とにかく終戦後、日本はすべての価値観がリセットされてしまった。

    戦争を経験した世代が、ゼロからいろいろなものを作っていったのだ。

    新聞などのメディアであり、漫画などの娯楽であり…。右寄りの論客も、左も、みなそこからのスタートだったわけだ。

  • なるほど…。 水木先生とナベツネさんがどっちも生まれても不思議じゃないんだしな。

  • 東大にいながら入営し、毎日のように上官の革靴を顔面に受けながら、ナベツネさんはいざとなれば上陸してきた米軍に、単独降伏することを考える。もちろん数年の捕虜収容所暮らしも覚悟の上で、本や英語辞書などを隠し持つ。

  • かなりの覚悟なんだし。

  • そんな折、突然、除隊の連絡を受ける。

  • あ、終戦なんだし!

  • そう。列車の中で玉音放送を聞き、脱力して腰が抜けてしまう。

  • さすがのナベツネさんもそんなことになるんだしね。

  • その年の暮れ、ナベツネさんは在学中の1945年、日本共産党に入党を申し込む。

  • ええっ!! 共産党に?? 今じゃ真逆の立場だし??

  • 当時のインテリは、軍国主義への対抗心もあり共産党に入った人は多い。 その後も盟友となる、氏家齊一郎氏も、ナベツネさんが勧誘して入党。さらに、セゾングループを作る堤清二氏も氏家氏が勧誘して入党している。

  • な…なにがなんだかわからないし…。 みんな共産主義どころか資本主義の大ボスみたいな人たちばっかりじゃないかし!!

  • この当時の共産党東大細胞は人材の宝庫だったわけだ。

    細胞
    共産党における末端組織の呼称。
  • すごいんだし。 まさに昭和を作った人たちだし。

  • ビラ貼りから始め、熱心に活動したナベツネさんは共産党内でも頭角をあらわす。

  • さすがだしな。

  • なぜ入ったのか聞かれたときに、 普通は「社会主義、共産主義に共感しまして」という人が多かったが、ナベツネさんは「天皇制を打倒するためです」と即答したそうだ。

  • …アブない人だし。

  • その後、天皇から直々に勲章まで受けることになるとは微塵も思ってなかっただろうな。 そして、メディア界の天皇と呼ばれることになることも。

  • …確かにそうだし。 時の流れは恐ろしいし。

  • 共産党内でも、ナベツネさんは次第に共産党に対する不信感を増してゆく。

  • ああ、始まったし…。 根っからの反逆者なんだし。

  • 吉田内閣打倒の時も、ゼネストによって国の機能が止まれば、飢え死にする人は出るけど革命がしやすくなる、とか、学内の新聞用紙を盗んだ時も、そんなことで革命ができると思うな!と言われるなど。 革命のためなら何をしてもいい、という考えが蔓延していたんだな。

  • なるほどだし…。 目的のためなら、とヒステリックになるのが一番いけないんだしな。

  • 学徒動員の中で熟読していた、カントの「絶対の道徳的価値」があるべきという考えが強かった。 そんな中、ナベツネさんは上層部と対立してひとつの派閥を作り、東大学生細胞長になって新人会を率いることになる。 ナベツネ軍団の事始めだ。

  • 後に読売グループを率いることになる祖がここにあるんだしな…。まさか共産党とは思わなかったし…。

  • この時、ナベツネさんが残した言葉が以下の通り。

    「政治とは多かれ少なかれ目的至上主義的要素を含む。

    だがこの目的至上主義こそ我々の最も憎むべき敵である。

    だからたとい終局において政治無き社会、真実の自由の王国が目指されても、そこに至る最短距離をとるべく如何なる手段を執ろうとも差し支えないという論理は成り立たない。

    プロセス自体が問題である。私は今ブルジョア的人道主義を持ち出して階級闘争に水をさそうとするのではない。

    美しい終局目標を振りかざすことによって不正と虚偽とを温存とようとする集団に対して抗議するのである」

  • …巨人を勝たせるためならなんでもするどこかの球団オーナーにきかせてやりたいし…。

  • 今はそうでもないぞ……つづく!

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