ただしが海王星に行ったようです

太陽系第八惑星だドン 海王星やユルバン・ルヴェリエ,ジョン・クーチ・アダムズを交えながらわかりやすく解説

2016/02/22

小野小餅

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海王星 ユルバン・ルヴェリエ ジョン・クーチ・アダムズ 自然科学 ネプチューン ヨハン・ゴットフリート・ガレ ボイジャー2号 エッジワース・カイパーベルト天体 ローマ神話 惑星 太陽系

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  • サトルー

  • 今日は何の用だ

  • 用がなきゃ来ちゃいけないのかし

  • お前との時間は大半が無駄になるからな

  • そんな事言うけど、今日はお前もすごく楽しめる用事で来たんだし?

  • ほう。お前の提案で楽しんだ記憶はほとんど無いのだが、いいだろう。聞くだけ聞こうじゃないか

  • じゃじゃーん

  • …何だそのコンペイトウ

  • 海王星旅行のペア切符が当たりましたー!どんどんパフパフー!!

  • かいおう…海遊館か?

  • だから大阪じゃないんだし。海王星だし

  • いや、いくらなんでも非科学的すぎるしな、海王星なんて

  • いいからこのコンペイトウ食べるんだし!そうすれば好きな所にすぐ行けるんだし!!ほら!!

  • わわわわ、わかった、解ったから、どさくさにまぎれて鼻に突っ込もうとするなあっ!!

  • うわぁぁぁぁぁーーー

  • 南国青い海原のような景色が広がっている…

  • …って、いくら『海王星』って言ったって、こんな底抜けに青い海な訳がないだろうが!

  • あ、カイちゃん、こんちはー、今日はお招きありがとうだし!

  • はいはい、いらっしゃいいらっしゃい、本日はお日柄もよくー

  • あー…なんだ、こないだ見た天王星人と色違いにしか見えないんだが造形サボったのか

  • なんと!天王星人!?

  • あ…いやその

  • 天王星人を信じてるなんて、サトルさん、そんな顔して案外ロマンチストなんですねプーっクスクスクス

  • こんな顔で悪かったな!!その前にお前自身の存在全否定するような事を言うなよ!

  • まあまあ、サトルもカイちゃんも落ち着くんだし。折角の旅行だし仲良くするし!

  • でも似てても不思議はないんです

  • やっぱり手抜きか

  • 海に突き落としますよ。

    いや、似てるってのがですね、我が海王星と天王星は星の作りがとてもよく似てまして、揃って『天王星型惑星』と呼ばれることもありまして

  • ほえー

  • とはいえ天王星型っていったってうちと天王星の二つしかないんだからそういう言い方も業腹でして

  • うわ、結構陰湿な方向だ

  • もっと惑星の実態に寄った表現で『巨大氷惑星』っていう言い方がありますね

  • 巨大氷

  • 解りやすいんだか解りにくいんだか…

  • うちは結構活発なほうでして

  • 何がだし?

  • 氷の下に高温のマントルが内臓されてましてね。太陽の光なんかほとんど全く届かないような辺境の地ですけど、内部からきっちり発熱してるんです

  • 冷たいだけじゃないのか…

  • 表面温度はマイナス220℃ですけどね

  • 充分冷たいじゃないか!!やっぱりこの海はイメージ映像か!!

  • 当たり前じゃないですか、地球みたいに水が液体でうまい事残ってる星なんかほとんどないですよ、地球のほうが変なんですよ、特殊なんですよ

  • うわ、なんかムカつく!!  なんかイライラするばっかりだし、ただし、もう帰ろうぜ

  • え、でもほら観光名所とか…

  • どうせまた地球の望遠鏡から見た写真とかだろう!!

  • あーいや、待ってくださいよ、ちょっとイジワル言いましたけどあなた方はボイジャー2号さん以来のお客さんです、もうちょっとゆっくりしていってくださいよ

  • ぼいじゃー…にごう?

  • ボイジャー…なんか聞いた事があるな

  • ほんの最近の、1989年の事ですがね

  • …産まれてないし…

  • …昭和が終わって平成が始まった年だよ…

  • これだから地球人感覚ってやつは…

  • とにかく、地球からここまでやってきたのは、後にも先にもボイジャー2号さんだけでしてね。その時に撮ってくれた写真がここの観光スポットってわけで、ご覧下さい

    NASAのウェブサイトより

  • うおおおお…青い!!

  • うおおおお…目がある!!!

  • この青いのはやっぱメタンガスかし?

  • そうです、大気の大部分を占めるメタンガスが、太陽の光のうちの赤い成分を吸収してしまい、青い成分だけ反射させているんです

  • このでかい目は何だ、木星の大赤斑みたいな巨大台風なのか!?

  • そうですねー『大暗斑』と呼ばれてましてね

  • すごいなこれは、活発な大気活動の証拠ってやつだろう!?

  • いえ、どうもオゾンホールみたいな、一時的な大気の穴だったみたいで

  • え?

  • 5年後に、皆さんおなじみのハッブル宇宙望遠鏡が観測した時には、綺麗に消えてたりして

  • あんまり観光資源にはなりそうもないですね

  • こ、この、ワクワク泥棒め…!!

  • 海王星は確かネプチューンとも言われてるんだったし?

  • はい、洋名ってやつですね。ローマ神話の海神の名前です

  • じゃあ衛星もやっぱり海の神様なんだし?

  • そうですよー。日本の皆様に一番おなじみなのは『トリトン』でしょうか。海神ポセイドンの息子さんの名前ですね

  • ああ、イルカに乗った少年

  • それちょっと違うと思うし…

  • 他にも『ネレイド』っていうのは『海の精霊』って意味でしたり

  • ああ、なるほど

  • そのネレイドの一人である『ガラテア』とか、ポセイドンの娘『デスピナ』とか

  • その辺も聞いた事あるような無いような、って感じだな

  • 他にも全部で14個確認されてます。ボイジャー2号さんが見つけてくれた物も多いんですよ

  • やっぱり近くまで来ないと解らない物もあるんだしー

  • トリトンはとても面白い衛星でして、惑星の自転方向と逆方向に回っているんですよ

  • 反抗期か

  • 難しい年頃ですからね…じゃねえよ

  • まあ宇宙も広いんだしそういう事もあるだろうし…

  • 普通じゃねえよ

  • あれ?

  • じゃあ何故トリトンがこんな逆向きに突っ走る痛い子になったのかというと

  • 自分もノってんじゃないか

  • もらわれっ子だったからなんです

  • うわー、複雑な家庭事情!!

  • 太陽系外から飛び込んで来た天体が、うちの重力に引っかかって、そのまま居ついたらしくて

  • そんな事ってあるのかしー!?

  • うちみたいな太陽系の辺境ではよくある事です。ネレイドも衛星の中では一番長い楕円軌道を持ってるので、やっぱり他所から来た子みたいです。  太陽系の一番外側には『カイパーベルト天体』と呼ばれる、小さめのたくさんの天体が回ってまして、そこからうちに落ちてきたらしいんですね

  • 惑星家族も色々苦労があるんだなぁ…

  • う…うん…知らなかったし…

  • こんな苦労人がわざわざ南ビーチ演出してまで呼んでやったのに手土産一つ持たずにおめおめとよくいらっしゃって下さいました

  • なんか、またイヤミな空気が漂ってきたぞ

  • お、お忙しい中接待してくれて感謝してるし!!それじゃこの辺でおいとまするし!!

  • そうですかー、またいつでも気軽にいらしてくださいねー。  手ぶらで

  • いや、流石にもうこねえよ!!!

  • ごめんなさいだしいいいいいい

  • おわり

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