第1話

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ただしがダビデになったようです(旧約聖書【サムエル記】) 第1話

ダビデ王って何した人なんだし? サムエル記や旧約聖書,ダビデを交えながらわかりやすく解説

2016/07/05

小野小餅

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サムエル記 旧約聖書 ダビデ 世界史 列王記 サウル ゴリアテ 宗教 聖書 ユダヤ教 イスラエル ユダ王国

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  • 今回はダビデについてのお話です。ミケランジェロの彫刻「ダビデ像」は、知らない人が居ないほど有名ですが、ではダビデってどんな人なの?というのは日本人にはあまり知られていないのではないでしょうか?

  • は〜…肉体美〜…

  • ゆりかちゃんだし。何ぼーっとしてるんだし?

  • やだ、なんて違いかしらこの醜い生物。

  • さらりととてつもなくひでぇ事言ってくれやがるし。何が違うんだし?

  • これよコレ。ダビデ像。たくましいわよね美しいわよね。こないだレプリカだけど見てきたから図版買ったのよ。目がすごいのよ本当。

  • あ、これ僕も持ってるだし。

  • あんたにそんな審美眼があったの!?

  • 失礼にも程があるんだし…。こないだ稼働フィギュアが出たんだし!

  • フィギュアって…こういうのも扱う世界なの…?

  • ミロのヴィーナスとかもあるんだし!

  • あれどこ稼働させるのよ。

  • オプションで両腕がついてくるんだし!

  • 脱線はその辺にしとけよー。おお、ミケランジェロのダビデ像か。ダビデ像の中ではやっぱりこれが一番いいよな。

  • でしょう?…って、ダビデ像って他にもあるの?

  • そりゃあるさ。ドナテッロの作品も有名だな。

  • え、ダビデさんって有名人だったんだし?

  • ダビデ像の人、としか知らないわねぇ。

  • ただし、お前こないだ旧約聖書読んでたじゃないか。あれに出てくるんだぞ。

  • 創世記しかまだ読んでないんだし…。

  • 旧約聖書って事はユダヤ教の人なのね。何となくギリシャ神話の人かと思っちゃってたわ。

  • 彫刻はギリシャ様式だからイメージ的にな。だがダビデは旧約聖書の、主にサムエル記に書かれているイスラエルの王だ。

  • ふーん…ちょっと読んでみる事にするし!

  • というわけで物語は紀前1000年頃。場所は死海周辺。やっとイスラエルというがまとまりはじめた戦乱の時代。戦いに疲れていた人々は神という絶対君主の他に、目に見える人の王を求めます。そして選ばれたのがサウル。古代イスラエルの初代の王です。

  • やあ!私がサウルだ!!選ばれた以上はバシバシ国を治めてみせるぞ!

  • 残虐なアモン人が攻めてきましたー!

  • 戦いだー!!

  • 今度はペリシテ人がー!!

  • 戦いだー!!

  • サウル王は常に戦いに明け暮れました。焦った彼はある日、【最後の士師】である司祭のサムエルを待たずに勝手に神事を行い、生け贄を捧げた事で神の加護を完全に失ってしまいます。

  • 俺がサムエルか…。

    サウル王、あんたなんちゅー事しでかしてくれたんだ!!

  • 仕方ないじゃないか、あんたが期日に来なかったんだから!!目の前に敵軍来てるし!!

  • そんでも神との約束を破ったらいかんだろ!!

  • あっ、何かずるい!!

  • 神ってのは理不尽なもんなんだよ!!…って言ってもしゃーない。戦局はますます悪くなる一方だし、早いところ次の神に選ばれた者を探さねば…

  • やあ!僕はダビデ!!美少年の羊飼いなんだし!!

  • どこが美少年だって!?

  • 失礼な、どこからどう見ても美少年だし!!僕は王様の心の病いを癒やすために呼ばれたんだし!

  • ああ、そうだった。何でも音楽セラピーが得意だとか。いっちょやってくれたまえ。

  • 解ったし!歌うし!! ぼええええええええええええ〜♪

  • ぐわああああああああ電波あああああああああああ

  • く、苦しい…っ!!!だがしかし、何故か『効く』感じがするううううううう!!!

  • ※本当は美しい竪琴の音色で癒やしたんですよ。

  • 不思議な縁だがきっとこれが神の思し召しって奴だろう。おいダビデ、ちょっとこい。これこれしかじかでお前が次の王になるんだ。

  • ツアー途中で立ち寄っただけなのにえらい事になっただし…。でも王様まだ元気で頑張ってるんだし、僕はサポートに徹するし!

  • 二人でコソコソ何の話をしているんだね?

  • いや、何でもないデス。

  • 王様どうしたんだし?

  • いや、ペリシテ軍にな、ゴリアテという化物みたいな兵士が居るんだ。これが一人でうちの軍を何百人も倒して行ってくれて、全くお話にならん状態でな。

  • 解っただし、僕に任せるだし!

  • いきなりすごい自信だなおい。

  • 前に羊を襲った獅子と熊を倒した事があるし。神が救ってくださったんならあのゴリラみたいな奴からも救ってくださるに違いないんだし!

  • 自信満々にゴリアテの前に立ったダビデは丸腰でした。それを嘲ってゴリアテは笑いましたがダビデは毅然とこう言い放ちました。

  • 私は万軍の主の名、すなわち、お前が挑んだ、イスラエルの軍の神の名によって、お前に立ち向かう。私は、お前を撃って、首をはね、ペリシテびとの軍勢の屍を、今日、空の鳥、地の野獣の餌食にし、イスラエルに、神がおられることを全地に知らせよう。

  • ミケランジェロの彫刻はこの場面を描いています。 そしてダビデは、持っていた石を一つ、ゴリアテに向かって投げつけました。たった1つの石は見事にゴリアテの眉間を貫き、撃ち殺してしまいました。

  • 神の加護すげえ。

  • 最後の士師が言うな。しかし本当にすごいな。…妬ましいな。

  • おおおおい。

  • その後もダビデは連戦連勝だ。私の娘も妻に与えてやって、民の人気はすっかりダビデの物じゃないか。

  • (まあ、神の加護はあんたから離れてダビデに移ってるからなぁ…)

  • そのうち私を追い落とすかもしれん…

  • (まあ神はそのつもりだからなぁ…)

  • 殺してしまおう!

  • やっぱりそう来たか…

  • 僕にはそんな気は無いって言ってるんだしー!!!

  • ダビデはサウル王の元から逃げ出し、何度も機会を見つけては王に対して害意のない事を表明しましたが、サウル王はなかなか信じません。そうこうするうちダビデを欠いたイスラエル軍はペリシテ軍に追い詰められ、サウル王は息子たち共々戦死してしまいました。

  • 無念…っ!!!(ガックリ

  • なんてこったし…!サウル王は猜疑心さえ無ければ立派な王だったし、息子のヨナタンは心の友だったんだし…!何でこんな事になっちゃったんだし…!!

  • ダビデは嘆きましたが、これで追われる身ではなくなったのも事実。逃亡生活を終えてイスラエル南部のユダ王国に落ち着き、ここで新たな祝福を受けてユダ王国の王となりました。

  • めでたしめでたし、だし。

  • とはなりません。サウル家縁のイスラエル軍はまだダビデの命を狙っていたのです。

  • 何でこうなるんだし〜!!

  • サウル王の四男イシュ・ボシェテと、将軍アブネルが組んでダビデを追い落とそうと図っていたのですが、この二人の関係はあっさり悪化。アブネルはダビデに寝返る意思を見せます。

  • こういうドロドロあんまり好きじゃないんだし…。

  • ダビデはアブネルの案を受け入れ、歓迎の宴まで開きましたがダビデの甥で腹心であるヨアブはアブネルを騙し討ちにしてしまいます。

  • ほらー…。こういう事になるからー…。アブネル将軍は国葬にしてやるだし…。しかしこうなるとイシュ・ボシェテはどうするだし…やる気無くしてるかもしんないしここは和平を提案して…。

  • 実際大変ショックを受けたようです。しかし本当にショックを受けたのは家臣達。アブネルによる密約でイスラエルをダビデに「売り渡す」手筈が狂ってしまう事を恐れたか、イシュ・ボシェテを暗殺し、その首を持ってダビデの元に下って来ました。

  • ………。

  • あ、怒った。流石に。

  • 当たり前だし!!この卑劣漢共!!謀略の為に自分の王すら手にかけるような逆臣生かしておいてなるかだし!!!

  • ダビデは彼らをさらし首にしました。こうして、ユダ王国と古代イスラエルは合併し、ダビデは統一イスラエルの王となりました。

  • いやぁ大変な半生だったな。

  • 本当だし。最後の最後で嫌な気分にさせられた感じだし。

  • ダビデ王、立派な人だったのね、知らなかったわー。

  • 最後じゃないですよー。ダビデ王の統治期間はこの後33年。まだまだ波乱万丈の人生が続きます。

  • …って事は

  • まだ僕が王様やれるって事だし!?

  • 今度は私も出番あるといいなぁ。

  • 続く!

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