第2話

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ただしがエジプト文明に興味を持ったようです 第2話

ギザかわゆすピラミッド エジプト文明やピラミッド,クフ王を交えながらわかりやすく解説

2016/01/09

小野小餅

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エジプト文明 ピラミッド クフ王 世界史 ヌビア ラー ジェドエフラー王 スフィンクス 三大ピラミッド ギザ 古代史

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  • ……そんな訳でジョゼル王の時代は宗教的にも、領土的にも、かなり安定してふんぞり返ってた時代な訳だな。

ふむふむ
  • 慢心せずして何が王か!

  • そういうのいいですから。実際、この頃のエジプトはシナイ半島の鉱山を確保、鉱山資源のおかげで大変豊かになりました。

    そしてジョゼル王から100年ほど後、いよいよ【ギザの三大ピラミッド】が相次いで建設される時代になります。

  • ピラミッド黄金期だし!

  • 第四王朝時代だな。初代スネフェル王が、王族による支配権の独占体制を整えたおかげで、はどんどん強大になっていった。

  • ピラミッドはどうなってるんだし?

  • スネフェルと宰相のネフェルマートが、二人して色々と実験的に色々な技術を試した形のピラミッド建設をあちこちでやってたらしいぞ。で、その成果を結集してでっかいピラミッドを完成させたのが、二代目のクフ王だ。

  • クフ王のピラミッド、有名だし!

  • ギザの大ピラミッド
    底辺230m、完成時高さ146.5m。現在は一部倒壊して高さ139m弱だが、14世紀にイギリスでリンカン大聖堂が建つまでは世界一の高さの建造物だった。
  • 見に行くし!!ここまで来たら!!

  • おおー。俺も建設現場見てみたいんだよな。

  • そうですね、昔はこれは奴隷を無理やりこき使ってその血肉の上に建てられた圧政の証、とか言われていましたが、今の研究では公共事業として健全に機能していた事が解っています。

  • という事はムチでしばいて大岩を運ぶ人々、みたいなのは見られないんだし?

  • 何を期待してるんだ。だがまあ、指揮を取るためにはそういう風景もあっただろうな。お前みたいなグータラした奴もチャキチャキ働かせねばならんからな。

  • 僕みたいなんは最初から戦力にならないし…って、あれ?なんか、まわりに人が。

  • 怖い顔した人が。何かまくしたてて…え、これ運べって?俺らが?

  • 労働者と間違えられてるし!?

  • いや待て俺たちただの旅行者で…ああああ!

  • 重い、さすがに重いし!!現代っ子の脆弱な筋肉ではびくともしないし!!

  • 丸太のコロがあるとはいえ、これは重労働…っ!!

  • この岩どこから持ってきたんだし?

  • ああ、あっちの川を見ろ。水路だ。石切り場からあそこまでは丸太のいかだに乗せて水上運搬した訳だ。

  • あったまいいなぁ、エジプト人!

  • どうせならあっちの手伝いしたかった!!

  • というか無理!死んじゃうし!!助けて天の声さん!!

  • いい経験になるかと思ったんですが…

  • あんたの差し金か!!不思議な超能力をつかいやがって…

  • いや名簿にちょっと細工をしまして。

  • 名簿なんかあったんだしー。

  • 名前と出身地、簡単な人相や特徴を記して管理してたって話だな。

  • それを使って労働力の配分や、お給料の計算等をしていたようです。石の切り出しや彫刻、運送や設計の実務経験者は重宝されてお給料も色がついたとか。

  • やっぱり手に職つけたもん勝ちだしー…

  • はい、そんな皆さんの力もあって20年ほどで完成したのがこのギザの大ピラミッドです。

  • 20年かー…やっぱそれくらいはかかるよなー…

  • ギザの三大ピラミッドはこの二代後のカフラー王、更に二代後のメンカウラー王がそれぞれ建築して行く事になります。

  • カフラー王はピラミッドだけじゃなくてあの【スフィンクス】も作ったんだぞ。

  • え、見たい、見に行きたい!鼻どうなってんだろ鼻!…あ、でも…

  • ではスフィンクス建造も体験していただくコースで…

  • そうだろうと思ったから遠慮しとくし…。しかし何だこの2代ごとのサイクル。

  • 親父王が強大で長く在位すればするほど、息子の統治期間は少なくなるもんだ。

  • あー…なんとなく解るような。じゃあ間の王様はどうでもいい感じ?

  • いえ、クフ王とカフラー王の間の【ジェドエフラー王】が、エジプトの宗教上非常に重要な人物でして。

  • ああ、太陽神ラーの台頭か。

  • 太陽神ってホルスじゃなかったんだし?

  • 新しい宗教だな。後にやっぱりあれこれ統一されていくが。

  • ジェドエフラー王が初めて「ラーの息子」としての名を持ってエジプト王朝の王となりました。

  • あー、名前の最後の「ラー」ってそれだしかー。

  • 翻訳によっては最初に来る場合もあるが、まあそういう事だな。

  • ただ、「ラーの息子」は名乗っても、今までのように「ラーの化身」とは名乗りませんでした。まだラー神宗派とは距離を置きたい王朝の意思表示だった、とも言われています。

  • で、いよいよ第五王朝になるわけだ。

  • あー、遠ざけてたはずのラー神派が一気に力つけちゃったパターンだなこれは。

  • その通り。BC2500年頃から始まる第五王朝初代のウセルカフはジェドエフラー王の孫にあたりますが、王女の子でもあり本来王位継承とは遠かった物を、ラー神派の後押しで王位につけた、という背景があります。

  • というわけで恩のあるラーの神殿をあちこちに建ててやったんだよな。

  • あー、なんかドロドロの宗教戦争じみてきただしなぁ。

  • 第五王朝はこの後九代150年ほど続きますが、最後の二人以外の王はこぞってラーの神殿を建て、ピラミッドを含めた宗教施設のありようを固めていった時期でした。

  • 最後の二人どうしたんだし!?

  • なんつーかこう、ラーの神官が力をつけすぎたんだな。神殿を作っていたのも王権の誇示というよりラー神との一体化を誇示するためって方向になっていて、偉いのは王だからなのかラーだからなのか、って感じでな。

  • なるほど…そりゃ確かに嫌になってくるし…

  • 神様をないがしろにした報いなのか、第五王朝最後の王ウナスは後継者に恵まれず、結局メンフィス出身という事以外何にも解らないながらテティという人が王位につきました。

  • 血統が途絶えたのでここから第六王朝の開始だ。BC2345年頃だな。

  • 何となく覚えやすい数字だし。

  • 新しい王朝になった事だし、テティ王は色々と肥大化してた政治体制を改革しようとがんばってたんだが、12年目に部下に暗殺されて終わった。

  • 辛いだしなぁそれ。

  • 次に王位を継いだウセルカラーが暗殺の首謀者だったと言われているが、この人の統治は結局1年程で終わった。

  • 続いてテティ王の血族からペピ一世、メルエンラー1世と続くが、その間に各地で力をつけ世襲するようになった官吏(州侯)との婚姻を繰り返して、安定はしていたが政治的な肥大は更に加速。

  • えっ、大丈夫なのそれ。

  • ヌビア(アスワン以南のアフリカ中央部地域)との関係も良好で長い太平の世ではあったな。

  • 良かった、平和が一番だし。

  • だが対外遠征や各地の紛争での功労者への報酬として土地や権力を分け与え続ける政策のせいで、結局中央集権国家としてのエジプトは有名無実化。

  • 王様…飾りになってしまうん?

  • 顕著なのがその次のペピ二世の統治で、彼は6歳で王位を継いでそのまま100歳まで生きたが、政治的には母親の親族達が摂政となって支配し続けていたようだ。

  • 飾りになってしまったし…

  • その後は短命政権が続き、最終的には王権はけちょんけちょんになって終息。第六王朝の終焉だ。

  • ピラミッドバンバン建ててた時代が懐かしいし…

  • あのころが一番輝いていたのかもしれない…。苦しかったが。

  • あれ、でもあれは?ほら、クレオパトラさんはまだだし?

  • まだまだずっと先の話だそれは。

  • そうなんだしか。エジプト最後の王って聞いてたからこのあたりと思っただし。

  • エジプトの歴史はまだまだ続くんじゃ。

  • もうちょっとだけ続くんじゃ。じゃないんだし…。

  • つづく

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