「評価経済社会」とは? インターネットの登場は農業革命、産業革命に次ぐ新たなパラダイムシフト
ただしが評価経済社会に感銘を受けたようです。 評価経済社会やインターネット,岡田斗司夫を交えながらわかりやすく解説
2016/09/21
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サトル、知ってるかし?
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どうした急に。
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これからはニートの時代なんだし!
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はあ?
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どういうことか説明してあげようかし?
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ああ、頼む。
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ニートの時代と言うより、もう人々は職を失って失業者があふれる時代なんだし!
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確かに人工知能とか、ロボットの台頭で、人間の仕事はなくなるって言われてるな。
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そうなんだし!
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もはや人間の介在する余地がなくなりつつあるんだし!
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いますごい話題になってるよね。
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ロボットとか、人工知能、つまりそれらを管理してる神様Googleが人々の仕事を全てITで無料化にしてしまうんだし!
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彼らの登場で世界は本当に変化しているよね。でも神様っていうのは言い過ぎじゃないか?
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いいや、神だし。そう思わないかし?
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神かどうかさておき、確かに検索エンジンのシェアは圧倒的だし、Googleなしに仕事ができなくなりつつあるのも確かだが。
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もはやGoogleに逆らうのはイコール「死」を意味するんだし…。
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つまりGoogleが仕事を奪ってるっていうのは理解できた。
それでこれからのニートの時代にお前はどうするつもりだ?
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これからは…とにかく人助けをするし!
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おっ、お前どうした。
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何がだし?
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お前にしては、正論なことを言ってるなと思って。
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当たり前だし!僕はこう見えても、慈善事業に興味があるんだし!
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なんか今日はただしの意外な一面を見れる感じだね。
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だからこうしてニートをしながら、きたるべき時代に備えてるんだし。
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でも今お前がニートなのは、ただ「運」がなかっただけだろ?
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そ、そんなことないし…。僕は自分から面接官に採用辞退を申し入れて、今に至るんだし。
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嘘をつくな。
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ごめんなさいだし、嘘だし。本当は就職したかったしー!!
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でも時代はそうはさせない。さらに就職しても、明日自分の仕事があるかどうか。
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そういう時代にきてるからこそ、「働かなくてもいい」ってことなんだし。
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その代わりに、人助けとか慈善事業をすると?
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そうだし!
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お前のように考えるやつが増えているのは確かだ。
それにより、金を稼ぐことがそんな大事なのかっていう価値観が生まれ始めているんだ。
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つまり資本主義社会に対するアンチテーゼだし!
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今日のただしは頭いい風に見えるな。 ただしは「評価経済社会」って聞いたことある?
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そんな小難しい単語初めて聞いたし!
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それはないんか。かの有名な岡田斗司夫さんが提唱した内容なんだが、これがまたすごい。
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岡田斗司夫知ってるし!オタキングだし!
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自称おたくの王って言ってるよね。面白くてユニークな人だ。
ググるとわかるけど、賛否両論あるがな...
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あ、そう言えばそんな事件もあったし...
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まあ今回は扱わない、気になる人は調べてみてくれ。
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僕は岡田さん大好きだし!ぽっちゃりしたところが可愛いんだし!
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可愛いかどうかわからないけど。そもそもレコーディングダイエットで痩せただろうが…。
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その話の中の一つが評価経済社会だし?
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そうだ。本自体は2011年に出版されてるんだが、最近になってまた話題になってきたんだ。
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一体全体これはどういう意味なんだし??
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ものすごいざっくり言うと、「評価の高い奴が生きていける社会」って感じだ。
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評価の高いってどういうことだし!!
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これについては、これまでの時代背景を追いながら、順を追って説明するぞ。
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よろしくだし!
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知ってるし!世界史でも習ったし!
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そんな中、新しい時代を作ったパラダイムシフトは何かわかるか?
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パラシュートだし?その単語が意味不明だし。
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……その当時の時代の常識とか価値観が劇的に変化することを「パラダイムシフト」っていうんだ。
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勉強になったし!それで、それはなんなんだし?
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インターネットの登場だよ。
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なるほどだし!
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ていうか、考えればわかることだろ。
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確かにインターネットで世の中変わったし。
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今話題のYoutuberとか、インスタですごいフォロワー集めてる人とか、有名人じゃなくて一般人でも人気になれるようになったよね。
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そうだし。有名ユーチューバーなんて年間数億円稼いでるって話だし。
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お金もそうだけど、それ以上に世間から評価されてるって証拠なんだよ。
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結果としてみればそうだが、そんな単純なことだけではない。
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そうなんだし?
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岡田さんも言ってることだけど、重要なのは、資本主義や合理主義とか、近代に登場した思想や価値観がオワコンと言ってることだ。
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オワコンとか懐かしい響きだしー!もう古いってことだし!
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産業革命の登場した時代では、それまで世界を支配してた、人々のベースにあった「宗教」を過ぎた産物として消し去ってしまった。
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でも宗教はまだ世界でたくさん存在してるし!
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でも宗教より、科学っていう考えが一般的だろ?例えば地動説と天動説がわかりやすいんじゃないか?
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これは確か、地球が中心か太陽が中心かって話だし!
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カトリック信者はみんな聖書に書かれてた「地球が宇宙の中心」っていう天動説を信じ続けたわけだが、論理的に地動説を理解した世代が台頭して、地動説が勝った。というか証明したわけだ。
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宗教には証明もデータもないんだし!教祖が黒といえば黒、白といえば白だし!
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そう。教祖のいう言論や思想よりも、科学に基づくデータや合理的な理論が重要って位置付けになってたわけだ。
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これは納得だし!
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でもそれすら吹き飛ばしてしまう第三のパラダイムが、さっきの「評価」だ。
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これも例で例えて欲しいし!
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例えばレストラン検索してお店を決めるとき、お前はどこを見て判断する?
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それはもちろん星が何個ついてて、客がなんて評価してるかって…ああ〜まさかだし!
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これはお店についてる信頼=評価に当たるわけだが、もはや人々はお店を調べるときはこの評価とレビューは欠かせないわけだ。
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レストランだけじゃないし!他のサイトでも口コミとかすごい気にするしー!
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そうやって評価や人気を得たお店、人物はさらに客を呼んで成長していく。 逆に評価が低かったら、悪循環になるわけだ。
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どれだけ専門家がお店の良さを合理的に説明してくれても、あまりピンとこないし、胡散臭くも思えるし。
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今の現代人にとっては「自分の気持ち」が第一なわけだ。
もっと深く話すと、今の「科学」とか「資本主義」みたいな価値観で生きていっても、幸せじゃないって、みんな気付き始めてる。
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僕もそれに気づいた一人なんだし!
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さっきお前が、「人助けをする」っていったよな。実はあれは評価経済社会には適した要素で、お金目的じゃなくてボランティアとしてでも、人を助けて、信頼や感謝をしてもらう。
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そうすることで、僕の人気が上がって、ますます仕事とかお礼をもらえるようになるんだし!
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評価経済はいうなれば、お金稼ぎだけが全てじゃないっていう、資本主義社会への問いかけなんじゃないかってことだ。
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そうとなれば早速人助けをして評価を上げるし!
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何をする気だ?
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俺もどうにかしたい気持ちはあるが、それはちょっと行き過ぎかもしれないぞ。 まずは自分の命や生活を大事にしたほうが…。